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読んだ本
- 作者: 広瀬隆
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2011/05/13
- メディア: 新書
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目次
感想&引用メモ
このような全電源喪失に備えて,所内電源と非常用ディーゼル発電機による電力のすべてが失われた事態を想定して,炉心の崩壊熱を使って蒸気を発生させ,タービンを使ってポンプが駆動される「原子炉離隔時冷却系」があり,この一種のECCSによって冷却できるようになっていたはずですが,8時間後には,バッテリーが切れて直流電源が失われたため,原子炉離隔時冷却系も止まってしまったのです。p36
かなり惜しいところまで考慮はされているのですが,設計者としての詰めの甘さが気になるしくみです。こういう設計の詰めの甘さが取り返しの付かない事態を引き起こすことを技術者は肝に銘じておくべきことです。そしてこの国のエネルギーに関するパラダイムシフトが起こることを期待して。