読んだ本

自分で調べる技術―市民のための調査入門 (岩波アクティブ新書)

自分で調べる技術―市民のための調査入門 (岩波アクティブ新書)

[感想]

我々の市民レベル(素人)で調査するにはどうしたらよいのか,といったノウハウが書いてあります。

図書総数では多いはずのWebcatNDL-OPACが以外に振るわないのに気がつきます。
これは,先に述べたように,bk1やBOOKPLUSの検索システムが,WebcatNDL-OPACの検索システムよりも柔軟にできていて,検索語が本のタイトルになくてもヒットすることが多いためです。
したがって,やはり本を検索するときには,WebcatNDL-OPACだけでなく,bk1などを併用して使うのが賢いやり方です。p55-56

本を購入するときにアマゾンの検索よりもbk1の方が優秀です。買うのも本のみだけならbk1がおすすめです。(CDやDVDを買うときはbk1は扱っていないので使い分けしています)

私たちが新聞記事を読む場合,(1)その記事が何を情報源にしているのか,(2)その情報源はどういう意図でその情報を流しているのか,(3)記事対象と記者の距離はどのくらい近いか,について常に注意を払う必要があります。 p61

行政は,その施策の立案・実行のあらゆる過程で,さまざまな資料を作成します,行政はいい意味でも悪い意味でも文書主義なので,かなり精力を資料(文書)作成にそそいでいます。p82-83

但し,一般的な文書と違い,行政の本音を文書に隠しながら法的根拠としますので,私の経験上,行間を読む力は他の文書よりも必要とします。

聞き取りに行く場合,「つて」が必要だ,と信じている人がいます。もちろん「つて」があったほうがスムーズに行くこともあるでしょう。しかし「つて」があるなしにこだわり,誰々の紹介があるまでは(たとえば行政の紹介してくれるまで)聞き取りを保留する,ということは調査を遅らせるだけであまり意味のないことが多いものです。このあたりはケース・バイ・ケースとしかいいようがないのですが,往々にして「つて」を探すより直接当たったほうが早いことが多い,と言っておきましょう。p102

自分の言葉でキーワードを作り出す,というのは,調べたことを最大限生かして,そこからボトムアップで議論していくために重要なことです。いろいろ調べたのに,結局よく使われている言葉でまとめてしまっては,せっかく調べたことが台無しです。 p147