読んだ本
進化するケータイの科学 つながる仕組みから最新トレンドまでケータイを丸ごと理解する [サイエンス・アイ新書]
- 作者: 山路達也
- 出版社/メーカー: ソフトバンク クリエイティブ
- 発売日: 2007/04/17
- メディア: 新書
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感想・興味を引くところ
W-CDMAとCDMA2000の方式争いの陰で,着実に支配力を強めている企業がありました。それは,米国のクアルコムです。クアルコムは,cdmaOneやCDMA2000といった通信方式を開発したメーカですが,CDMA全体に関わる多くの特許を所有しています。CDMA2000を強くプッシュしていたのクアルコムなのですが。実はW-CDMAの通信チップについてもかなりの勢いでシェアを伸ばしています。W-CDMAとCDMA2000のどちらかにするか,日本の通信会社が頭を悩ましている間に,クアルコムはどちらに転んでももうかるように手を打っていたというわけです。
ちなみに,第3世代携帯電話の関連技術では通信方式以外にもあちらこちらにクアルコムの名前が登場します。携帯電話用のアプリケーションのプラットフォームであるBREWや動画配信技術であるMediaFLOもクアルコムが開発した技術です。今後,同社は携帯電話市場において,マイクロソフト以上の影響力を持つようになってくるかもしれません。p33