読んだ本

愛について―人間に関する12章 (角川文庫)

愛について―人間に関する12章 (角川文庫)

目次

第1章 自分を愛する
第2章 同性を廃する
第3章 家族愛
第4章 人間愛
第5章 小さなものへの愛
第6章 恋愛
第7章 仕事への愛
第8章 性愛
第9章 物への愛
第10章 言葉と愛
第11章 静かなる愛
第12章 新しい愛の形

感想&引用メモ

実は恋愛とは,この恋のパッションと愛のエネルギーが一緒になったものではないかと思っているのです。一体化するというよりも,愛と恋と二つの中心が楕円形のようなものと考えていいでしょう。つまり,本能的な力と理知的な力が入り組んで,お互いに錯綜しあい,引っ張りあったりするもので,その間には当然,葛藤も起こります。恋愛には,楽しい感情だけでなく,いい知れない苦しみも含まれているのです。また,放っておけば一年以内に消滅するべき運命の恋を,理性の働きで長持ちさせることができるのも愛の力であるとも考えられるのではないでしょうか。p117-118

五木さんだけに,このセンテンスだけで恋愛を整理できるとは…