読んだ本

茶道名言集 (講談社学術文庫)

茶道名言集 (講談社学術文庫)

目次

茶の美
茶の歴史
茶人のこころ
名器と名物
茶に生きた人たち
あとがき

感想&引用メモ

ある夏の日,茶室を掃除して,風炉に釜を賭け,独りで茶を点てていると,客が訪れてきた。そしていろいろな話をしているうちに,その客は,茶の湯の趣意について問うた。そこで,私(如心齋)自信,長年茶の湯の道にはげんでいるが,くわしいことは,まだはっきりわからない,しかし利休は「茶の湯は,古木を二つに割ったようなものである。まだその境地に至らない者は,青竹を割ったようなものである」と教えている,と答えた。
禅問答のような難解な言葉であるが,古木はなかなか割りにくいものであるが,それをま二つに割った時に,忽然と悟りえたことが,茶道の趣意の極みであるということであろう。p42