読んだ本

感想

私たちが普段,読み書きする文章のほとんどが実務文であるにもかかわらず,なぜか学校教育では,巧みな心理描写や感動する芸術文を評価,鑑賞,作文するような授業ばかりでした。
必要な連絡事項をどうしたら確実に伝えることができるか,といった実務文教育を受けた記憶がありません。世の中に何を言いたいのか分からない文章であふれているのは,そのためなのかもしれません。
p6

つまり,私たちの「分かる」には「点の理解」と「線の理解」の二つがあるのです。まず,読み手に「点の理解」をさせる必要があります。とにかく『言っていることが分かる』までは到達してもらわなければなりません。
そして「点の理解」に成功したら,次のステップで「線の理解」をさせます。そこで初めて読み手に「そうそう,その通り!」とあなたの主張に納得,同意してもらえるのです。
p35

斜め読み耐性を持つ文章は頑丈で,たとえ斜め読みされても,情報を伝えるという役割は何とか果たしてくれる文章です。
p43

「かたまり」やグループ分けの境界を明示することもレイアウトの重要な役割です。例えば,例文を罫線で囲んだり文字の背景を塗るレイアウトをすれば,本文と区別が強調できます。
p76