読んだ本

一日3000円の東京満喫プラン (生活人新書)

一日3000円の東京満喫プラン (生活人新書)

感想・興味を引くところ

東京に住んでいた時にいろいろと行きましたが,本書のなかで紹介されていた印象深いお店といえば,「言問(こととい)団子」です。上品な甘さなのと,3つで500円という普段では絶対に口にしない高価なお菓子です。
近くには長命寺の桜餅もあり,ちょっと交通の便の悪いところですが,趣のあるお店ばかりです。

ざわめく日本橋を離れ,浅草から隅田川沿いにゆるゆると向島を目指す。次なる言問團子は訳160年前の江戸末期,向島言問橋そばに店を構えた団子屋である。
その雅な名は「伊勢物語」に登場する在原業平の歌から。武蔵国下総国との境を流れる隅田川で,都を追われた「おとこ(在原業平)」の目に水鳥の姿が映る。渡し守に尋ねるとそれは「都鳥」。業平は思う。「都鳥という名ならば,いざ尋ねよう都鳥よ,わたしの想うあの方はどうしていらっしゃるのかと」。その故事こそが,この地が「言問」と呼ばれた所以である。pp161-162