読んだ本

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)

ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書)

感想・興味をひいた所

スタンフォード大の大学院生だった技術者2人によって設立された同社*1は,技術者をコアメンバーとして企業体を運営し,技術力を前面に出すことによって,「技術者の,技術者による,技術者のための企業」というイメージを確立することに成功してきた。そしてこのイメージによって,グーグルは民主的な企業であり,決してユーザを裏切らないという神話を形成することができたのである。だからこそいグーグルがアルゴリズムブラックボックス化しても,人々は「あのグーグルがやることだから」と信用してくれたのだ。
ところが会社が大きくなり,IPO(株式公開)を経ると,そうした幻想には除除に軋みが生じてくる。上場した公的企業としてグーグルと,人々が期待する幻想企業体としてのグーグルは,同一性を維持するのが難しくなってくる。上場企業としては当然の戦略であっても,人々の期待を裏切るような結果になるケースもあるし,またその逆のケースも起きてくる。p62

そろそろ,グーグルも曲がり角に来ている頃なのかもしれません。いま,この時期を乗り切ることができるのならば,非常に安定した企業になって,ネット社会にいつまでも君臨することができるのだと思います。

*1:グーグル