読んだ本

電気はだいじょうぶか?―新・ニッポンエネルギー事情 (小学館文庫)

感想・興味をひいた所

「今回に限らず長野やシドニーでも同じだったのですが，サッカーW杯やオリンピックなどの最大級のスポーツイベントでは，極めて品質の高い電力の供給が前提になるのです。専門用語でムシュンテイ（無瞬停）つまり停電どころか，ほんの瞬間的な電力低下さえも許されない。それが放送に求められる絶対条件となる。
具体的に言うと，今回の世界放映に当たっては，日本海側では東京電力の系統運用による電力を使うわけですが，これが瞬時電圧低下を起こすことはまず考えられない。しかし万々が一の場合を想定して，バックアップ用のNAS電池をセンター横に設置してもらいました。これについては，放映の主体企業であるHBS社からひつこく様々な質問が来ましたが，NAS電池は技術的に非常に安定度が高く，かつ8時間もの長時間供給ができることから，我々としてもバックアップ用電源として極めて高く評価したという経緯があります」p12-13

NAS電池は，バックアップ用電源もさることながら，需要と供給を平準化することもできます。例えば電力単価の安価な深夜に充電を行い，需要の高い昼間に必要に応じて放電を行います。電気エネルギーを有効に無駄なく活用することができるわけです。