読んだ本
- 作者: 宮脇俊三,古川タク
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/02/25
- メディア: 文庫
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感想&引用メモ
かように線路の状態は,乗心地,輸送効率,さらには安全と深くかかわっているのだか,一般の人びとは,線路保守の重要性と苦労について,ほとんど理解していない。
鉄道の関係者がボヤく。
「航空会社がうらやましい。空港の使用料さえ払えばよいのだから。船も同様」
さらには
「自動車がうらやましい。道路の整備は国や県がやってくれる。保守の苦労も経費もゼロですよ。災害の復旧もひと任せだ」
ともいう。
とにかく線路保守という地味な作業は,鉄道業に負わされた重荷なのだ。
しかるに,線路保守の重要さについて人びとの理解は乏しい。ひとつには,二本のレールというがっしりとした構造物が,恒久性というか不滅というか,そうした印象をあたえるからであろう。p205