読んだ本

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

感想・興味をひいた所

「それから,よほど緊急のことがないかぎり,山を下りることも考えないほうがいい。人家のあるところまであまりにも遠すぎる。ここで待っていれば,僕がそのうちに迎えに来る。たぶん2,3日のうちに来られると思うし,それくらいの食料品は用意してある。ところで携帯電話は持っている?」
持っている,と僕が言う。リュックを指さす。
彼はにっこりと笑う。
「じゃあそこに入れたままにしておくがいいね,携帯電話はここでは使えない。電波が全く届かないんだ。もちろんラジオも聞こえない。つまり---君は世界から完全に孤立しているわけだ。ずいぶん本が読めるはずだよ」p244-245