読んだ本

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

感想・興味をひいた所

どうして彼女は僕を愛してくれなかったのだろう。
僕には母に愛されるだけの資格がなかったのだろうか。
その問いかけは長い年月にわたって,僕の心をはげしき焼き,僕の魂をむしばみつづけてきた。母親に愛されなかったのは,僕自身に深い問題があったのではないのか。僕は生まれつき汚れのようなものを身につけた人間じゃないのか?僕は人々に目をそむけられるために生まれてきた人間ではないのだろうか? p373

上下巻に渡った合計1000ページの難解な小説でした。でも夢中に読みました。村上さんの得意とする平行進行に理解することが大変でしたが,2,3度繰り返して読みたい小説でした。