読んだ本

裁判所へいこう! (PHP文庫)

裁判所へいこう! (PHP文庫)

感想・興味をひいた所

過失罪が問われる法廷では,人に危険をおよぼすという「予見可能性」がありながら,それを想定する「結果予見義務」と「結果回避義務」を怠ったかどうかが争点になります。たとえば交通事故の場合,検察側は被告に事故発生が予見でき回避できたかどうか,その日の交通量,天候など,膨大な証拠として提出してきます。
また罪を認めている場合,たとえ悪意がなかったとしても,被告が反省しているか,被害者への謝罪の意志があるかどうか,被告の大きさ・被害感情の程度も重要な点です。
過失罪は,誰でも被告になり得ますし,また被害者になり得ます。それだけに他人事ではない思いで興味深く見ることができるでしょう。通常,過失致死罪は罰金刑ですが,業務上過失致死では,懲役刑や禁錮刑となる場合があります。p101-102

弁解の余地のない事故などは致し方ないのですが,無いことも有るようになってしまった場合においては,防衛上,最低限知っておくべき事項だと思われます。