読んだ本
- 作者: 別冊宝島編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2003/02
- メディア: 文庫
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感想・興味をひいた所
二人の出会いは59年,文藝春秋社主催の信越への講演旅行にまでさかのぼる。宿泊先の旅館で美濃部は,出された郷土料理と日本酒を退けて,「ステーク(ステーキ)」と「ホイスキー(ウイスキー)」を注文した。石原はその気取った発音と注文内容を無粋と憤り,後々まで「趣味の痩せた人物」と断じ続けた。
さらにその夜,石原は美濃部の部屋に女の気配を感じた。翌朝,同行していた小説家の伊藤整が前夜の情事を若い石原の行為だと誤解し茶化した。だが,それを横で聴いていた美濃部は会話を無視してタバコをふかしているだけだった。石原はその行為を「男の偽善者」として私怨を持つ。石原は戦う前から美濃部を「人間」として許せなかったのだ。p134-135
しかし,この本はほとんど石原の批判に終始しているが,決定的な悪事を働いていない限り,そういう性格であることを大目に見ることも大事だと思うのですが…。