読んだ本

なぜ救急車が通り過ぎるとサイレンの音が変わるのか (宝島社新書 255)

なぜ救急車が通り過ぎるとサイレンの音が変わるのか (宝島社新書 255)

感想・興味をひいた所

自然はすべて規則正しい整然としたもの(状態)から,乱雑なもの(状態)へと変化していきます。これを「エントロピー増大の法則」といいます。ひとつのところに集中して濃い溶液があると,それはすべて薄まる方へと拡散していきます。この自然の摂理に則って,水は薄まる方向へと移動するのです。p117

机の上とか,パソコン上のデータとか,行動とか,最近私自身がエントロピーが増大しているような…。

運動エネルギーや位置エネルギー,光エネルギーなどが熱エネルギーに変換されることを説明してきましたが,逆に,この熱エネルギーから別のエネルギーに変換するには,熱を移動させなければなりません。高温物体から低温物体へ熱が移動するとき,理科の用語でいうと,そこから部分的に”仕事を取り出す”ということができるのですが,両者の温度が同じになると熱の移動が止まり,仕事を取り出すことができなくなります。この状態を「熱平衡」といいます。温度差がなくなると,エネルギーを取り出せなくなるのです。「熱エネルギーはエネルギーの墓場といわれるのですが,そのわけはここにあります。p127

理屈では解っていますが,全ての行く先が熱エネルギーで表現できることなんですね。